カテゴリー「本」の記事

『買売春解体新書』

7月28日(火)

地域の男女センターの「新刊コーナー」にあったので、借りてきた(2,400円します)。
でも、「1999年7月発行の「新版」だったのです。20年前!かなり昔でね。
でも、中身はかなり刺激的で、ぶっ飛びました。

【上野・宮台さんによる対談】

フィールドワークから言えることとして、女子高生の実態が紹介されている。
ブルセラ、援交(援助交際)、ホテトル、テレクラ…など、私の認識はかなり更新された。(* *;

「ブルセラ・オヤジの分析」
*高校生はメンスもあれば、妊娠もできる。使用可能にのかかわらず、戦前からの純潔教育によって「使用を禁止されている」

*性道徳が厳格な親父は、娘への愛情ではない。私有物を犯されたという怒り。子どもの人生も人格も自分の持ち物。性的非行は、だから、自傷行為。
*テレクラ売春は、商品からフリーランス、自営業者に変わった、決定的な変化。
*自営は、危ない目に合うこともあるが、いやな客に売らなくていい。
*自分の意志で売春しているのだから、援交は自由。性的なアルバイト。非行や犯罪ではない。性暴力や性感染症というハイリスクは、あるが。
 ⇒自分の娘や知ってる子なら「本人の自由意思だから」と、ほっとく?性教育もされていない娘がさ。すぐ妊娠しちゃうよ。

※角田由紀子さん他の講演録も掲載。

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『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

ブレイディ みかこ 著、新潮社、2019/6/21

地域の男女平等センターで借りました。

素晴らしかったです。
イギリス南端、ブライトンで暮らす著者が、中学1年生の息子の生活を中心に描く日々。
格差(サッチャー政権以降の緊縮財政で、日本と同様に福祉予算が削減)、人種差別、移民が多い多様性社会での学校教育について考えさせられます。
冷静沈着な息子、アイルランド人の(ちょっとガラの悪い)父ちゃん、パンクな母ちゃん。
三者三様で、子どもの自主性を尊重している点が、ステキです。

イギリスは、4歳の9月に小学校入学なのね、早い!
◎11歳の中学1年生は、「ドラマ(演劇)」の教科と出会う。日常生活の中での言葉を使った自己表現、想像力、コミュニケーションを高めるための教科なの。幼児教育施設でも、演劇的な指導を保育に取り入れている。DV・依存症などの問題を抱えた家庭の子は、表情に乏しかったり、うまく感情を伝えられない、他人の感情も分からないことが多い(コミュニケーション面での発育が不十分)だから、こういった教育が必要なのだ。
◎シティズンシップ教育(政治・公民・市民教育)の授業では、シンパシーとエンパシーについて学ぶ。※エンパシーとは「他人の靴を履いてみること」、自分とは違う立場・意見の人々の気持ちを想像する知的な作業。
◎アフリカ移民が多いため、夏休み帰省して「FGM(女性器切除)」をしてこないようにと、11歳の子達に学校で教える。※性教育の関連で、性器を見せることになる。被害を受けるであろう少数の少女達のために、それをやることが、素晴らしい!
◎LGBTQについての授業もある。
◎日本と同様、貧困家庭の子どもは「夏休み中、お腹が空いていた」と話す。教師が食べ物や私服を自費で買ってやったり、制服を買えない家庭のために、保護者のボランティアがリサイクルして繕ったり、それを渡す時に滅茶苦茶気を遣ったりと、筆者の体験談が印象深い。

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『炎上CMでよみとくジェンダー論』

炎上するCMについて、分かりやすく説明している。
炎上する理由が分からない方向け、そして、そういう人達に私たちが説明する時に有効だと思う。
巻末付録として「広告の炎上史」が付いていて、親切(笑)

企業が広告代理店に作らせたのが抗議を受けてCMを取りやめたり、自治体や自衛隊が税金を使って作るポスターやキャラクターについて次々と「何、コレ?」と呆れるようなものを作るのは、「女性が見てどう思うか」という発想が皆無だから。
「そんな意図はない」と開き直るなど、 批判自体も理解できていない場合も。

*「こういう人が多いから」と「現状の追認・肯定」はいただけない。それに加担したことになる。
*様々な人の目にとまる駅や電車の中など「公共空間における性の露出」は、環境型セクハラ。
*15歳児の国際的なテストで、アラブやタイ・マレーシア・フィンランド・ブルガリアなどは、女子の方が数学と理科の点数が高い(図表入り)。日本で「女子は理系が苦手」だとしたら、生まれ持ったものでなく、単に日本社会が生み出したものにすぎないことがわかる。

*独身者対象の「結婚相手の条件」では、経済力より「家事育児の能力」が高い。
*共働き世帯の夫の1日の家事時間を(現状45分、2016年)3時間にすれば(それでも、妻より少ない)、妻も正社員を止めずに働ける。夫自身の残業代よりも収入が増える。

*東大生は「下駄をはかせてもらっている」ことに気付かない。東大の入学者に女性が少ないことを「ある公立進学校の進学数」で説明。女子の多数は家から通学圏内の国立大学に入り、浪人も許されないため、ランクを落として進学しいることが明白なのだ。
作成した教員自身が、この結果に驚いたとのこと。家庭での女性の境遇が分かるものだ。

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『〈性〉なる家族』

6月17日(水)

信田 さよ子 著、春秋社 (2019/5/27)

男女平等センターが使えるようになったので、借りていた本を返して、新着コーナーで借りることができた。
体温を測られて、住所・電話番号・年齢までかかされた上でのこと💦

家族からの性虐待、DV、セックスレス、不妊治療、セクハラ。
いつものように、実際のカウンセリングから書かれたことだけに、深くて心が痛くなる。

*「DV」「虐待」:従来「当たり前」と夫や親が考えてきたことが、される側にとっては一方的な不条理。それを犯罪・暴力と再定義して生まれた言葉。

*性虐待は、加害者が父(兄、叔父、伯父、祖父など)であり、一度ではなく、何度も、長期的に行われる・・・安心できるはずの養育者による行為であることは、価値体系の根幹を揺るがす。精神科病院で働いていたころ、性虐待被害者の女性が多かった。そのようにしてしか混乱を生きられなかった。精神障害者として差別・偏見に晒されて、家族の世間体を守るために病院で生涯を終えた。

*「近親相姦」の「相」は、相互的、お互いに納得していることを表している。性虐待は、そうではない。「近親姦」である。

*痴漢・盗撮・露出などの性犯罪加害者は、家の外で子どもに性暴力を働く加害者同様、穏やかな男性がほとんど。欲求不満ではなく、妻に過失はない。

*性犯罪は衝やストレス発散から起きるのではない。成功体験の積み重ねにより強化され、さらなる快体験を得たいという欲望から、緻密に実現に向けて努力する。

*家族の中の力の弱い者を自分の思い通りにしてもいいという考え方は、家父長的信念ともいえる。だから、もっとも劣位に位置する女児は、優位にある男性に性的に支配される危険性が一番高い。

*DV先進国のカナダやアメリカでは、まず加害者を逮捕し、拘留・起訴・裁判を10日以内に終わらせて、重罪以外は加害者プログラムの受講が命令される(プログラム受講をもって刑罰に代替させる、ダーバージョンシステム)。日本では、未だにDVプログラムを公的に実施していない。

*性暴力やDVは、被害者の価値観や尊厳まで支配しつくすほどのインパクトをもっている。だから、被害者は知識で武装し、プライドを死守ししなければならない。加害者を嘲笑・軽蔑するためにも。

*戦時中、多くの日本軍兵士が戦地で精神を病み、帰国して入院していた。原因は、軍内部の私的暴力(リンチ・いじめ)のトラウマが多かった。ほぼ全員が精神科病院で人生を終えた。家族のもとに帰っても、妻子に対して苛烈な暴力をふるった。

*敗戦と同時に、カルテは全て廃棄するように国から命じられた。帝国陸軍兵士にあるまじき精神脆弱者として、なかったこととされた。「将来絶対、貴重な資料になる」と考えた数人の精神科医が密かに地中深く埋めて、残した。

*性虐待の被害者は、加害者・母親・専門家から否定・無視されてきた。臨床心理の世界では、フロイトの言う誘惑説(娘が父を誘惑した)を信じる者が多かった。

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『クッキング人生相談』

路上生活者の社会復帰を応援する「ビッグイシュー日本」に連載されていた「ホームレス人生相談」。
ホームレスが体験を元にした真摯な回答、それに合わせて枝元なほみさんがおススメする料理のレシピと「一言コメント」。
どちらも、いい✨

※地域の男女平等センターで借りました。
休館になって、返却できないでいます(^^;

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ルポ「8050問題」

池上 正樹 著、河出書房新社 (2019/11/29)

地域の男女センターで借りた。

「ひきこもり」の高齢化は随分前から言われているが、親子で餓死したり、通り魔事件を起こしたり、死亡・殺人事件の度に話題になっている。
「8050」に関して言えば、一度は仕事に就くが…退職し、そのまま家に。そういうケースが多いと言う。
筆者が知る様々なケースが紹介してあり、ひきこもる理由が色々あることがあるが分かる。仕事を押し付けられて断れず、仕事が終わるまで残業し続けて、心身ともに追い詰められる。そういう真面目な人が多く、家庭内暴力や見知らぬ誰かに対する凶暴性をもつ人は3%ほど。

行政や福祉の仕事ぶりについては、公表も反省もしないから改善もしない有り様が紹介されて、暗澹たる思い。

「ひきこもり」は、親戚に友人知人宅、そこら辺で起きていることで、今や全く珍しいことでも無くなったが、親亡き後に死亡届すら出せない、生活が成り立たないことは、社会的な課題。
学齢期からの「ひきこもり」の場合は社会経験が皆無なので、トレーニングの機会が必要だろう。

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『わたしも、昔は子どもでした。』

3月9日(月)

週末の孫の子守が終わって💦

地域の男女センターで借りた本。
『子どものしあわせ』編集部、かもがわ出版、2019/8/13。

1955年創刊の『子どものしあわせ』という月刊誌で、2014年から2018年に巻頭インタビュー『私を育ててくれた人たち』で連載されていたもの。
「忖度」しない人たちが、自分が子どもだった頃を振り返っり、大きな影響を受けた大人について書いています。
様々なエピソードがあり、自分の子どもだった頃や子育て期を振り返ったりして「そういう大人と出会えた/暮らせた」ことがラッキーだったとか、自分もそういう大人になりたいと思ったり。

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『科学の女性差別とたたかう』

2月12日(水)

地域の男女平等センターで借りて読みました。
これまでの学説の女性差別を紹介している内容
女性を貶めてきたトンデモ学説は、実に笑止千万ですね。
読むのに時間がかかりました。勉強になるでしょうが、私の知性不足か、ワクワクしない内容だからか? 

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『三つ編み』

フランスで100万部を売り、32言語で翻訳が決まったベストセラー。
著者は、映画監督・脚本・女優でもあり、映画化を進めているという。
(2019年4月25日、早川書房)

地域の男女平等施設で借りて、面白くて一気に読んだ。
インド・イタリア・カナダ。3つの大陸に住む3人の女性の物語。
悲惨な境遇に打ちのめされて…でも、努力を尽くして、前向きに終わる。
この3人の人生が最後に重なり、タイトルの「三つ編み」と繋がることに意表を突かれた。

しかし…インドの不可触民のスミタの暮らしは、私がこれまで知らなかったほど、ひどい。
トイレの無い地域で、穴に貯められた糞便を毎日、素手で掬う生活が母から娘に受け継がれている。道具を使うことは、許されない。
女の子が生まれたら、殺されることも日常茶飯事。学校に行くことも許されない、その生活から娘だけは抜け出させたい。
借金を返せない男は妻が強姦され、兄弟が不倫したら、姉妹が強姦されるという刑!
妻は夫の所有物なのだ。 

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『戦争は女の顔をしていない』

1月28日(火)

2015年にノーベル文学賞を受賞したベラルーシ出身の女性ジャーナリスト、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチによる『戦争は女の顔をしていない』が、コミックに!
多くの反響を受け、単行本1巻発売を前に、2巻までは続くことが決まった。第1話のWeb掲載後すぐにベラルーシ国立博物館職員のFacebookで紹介され、1週間を待たずに現地メディアから取材依頼が舞い込んだ。

◎事実だけど「祖国を中傷している」「表に出すべきものではない」と大きな非難を受け、何度も出版を拒まれた。祖国ベラルーシでは、長い間出版禁止にされてきた問題作。

3年前に読んでいるので、振り返ってみた(^^;

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