カテゴリー「本」の記事

『銀のロバ』

5月28日(日)

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14日に「子ども劇場」の例会で観た『銀のロバ』。
事務局が「原作も、いいですよ」と勧めてくれたので、買って読んでみた(古本しかなかった)。

ソーニャ・ハーネット 著、野沢佳織 訳、主婦の友社 (2006/9/1)

舞台では割愛されていた下記のエピソードが読むことができた。
◎ふたつめの話…人に怒った雲が雨を降らさなくなった時、謙虚で誠実なロバ(だけ)が成し遂げたこと。
◎戦場(第一次世界大戦の西部戦線)での中尉の経験…部下が次々と亡くなっていく有り様
どちらも、心に残るものだった confident


舞台にかけるために省略されているのか思っていたこと…
*銀のロバが何故土の中に埋められていて、中尉の弟がそれを掘り当てたのか
*中尉は帰宅するなり捕まって銃殺されるだろうに、何故帰るのか
これらは「謎のまま」ということも分かった。

姉妹と同じ年頃の子どもから読めるよう、平易な表現で書かれていて、それでもこれほど心に響く。こと細かに描いていない分、色々考えさせられるのだ。孫がもう少し大きくなったら、読んであげたい(読んでほしい)と思える作品だ shine

『子どもの放課後にかかわる人のQ&A50-子どもの力になるプレイワーク実践-』

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アップするのを忘れていました…coldsweats01

武田 信子・嶋村 仁志・天野 秀昭・幾島 博子・関戸 博樹 他著
学文社 (2017/3/10)

pencil 子どもにかかわる人向けの、Q&A集。
「子ども劇場」仲間で、プレイパーク活動も並行して続けている人に強く薦められて、購入しました。

日常で遭遇する様々なシーンでのリアルな「困った! 」に、学童保育、児童館、冒険遊び場等で長年活躍してきたベテランスタッフたちが具体的に答えています。

「子ども食堂」でいきなり沢山の子ども達と接することになった私にとっては、良きアドバイザー。
「それで…どうするの?」という、解決に結びつかない回答もありますが、考え方の基本が分かるということで、コスパ 良 wink
仲間に回して読んでもらっています。

『あそびの生まれる場所』

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西川 正 著、ころから株式会社 (2017/3/29)

「遊び」「公共」「コミュニティ」をキーワードに「お客様」時代の公共マネジメントを考える。

著者は、子どもの保育園や小学校で、他の保護者と様々なイベントことをしてきた。が、最近、「何かあったら困るので…」と言われて、親が何もできなくなっているという sad

◆保育が託児化=サービス産業化している問題
 *「託児」とは、子どもたちがとにかく「無傷」で安全に、その時間を過ごすこと。事業者(保育所側)にとっては安全に「お預かり」すること、きちんと管理すること。
 *「保育」とは、「託児」の要素を十分にふまえつつ…子どもたちが様々な失敗やトラブルを起こしながら、それを糧として、その時々を大事に生きていくことあできるようにサポートすること。
 *介護などの社会福祉事業が「サービス」という言葉で語られるようになり、幼児拠育・保育の業界全体では、習い事や教室が増えてきて、子どもが自ら遊ぶ時間は、大人が指示して教える時間にとって替わられていった。託児サービスに「オプション」がつくようになり、子どもは四六時中、何かを「させられる」か何かを「してもらう」存在になった。そして、親は、そのサービスを買う「お客様」となっていった。

◆「サービス産業化」の問題点
 *最小の金銭的負担で最大の金銭的利益があるかどうかの視点。誰でもいい、人間関係は不要。
 *事業者と顧客は一対一の契約関係で、顧客同士の関係を避ける。顧客は顧客に(アドバイスではなく)苦情ばかりを言うようになり、事業者は面倒がって情報を出さず、相談もしなくなる。
 *サービス(仕事)として子どもたちに関わる大人が激増した。彼らや常に責任をとらされないように、ことが起こらないようにと子どもと接する(多様な大人との関わりがもてなくなった)。

◆自身が地域で仲間と実践してきた試み、他の団体の活動を紹介。どうすれば多くの人がかかわる場を「魅力的な場」「遊びの生まれる空間にしていくことができるのか」を提案している。

◎この本の中に、以下のような記述がある。
*苦情は出会い。地域からの苦情によって出会いと対話が生まれ。地道なコミュニケーションの積み重ねがあって、プレーパークは成り立つ。
⇒なるほどなー。子ども食堂も同じだと実感する日々だわ。

『書く人はここで躓く』

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宮原昭夫 著、河出書房新社; 増補新版 (2016/12/27)

新聞で、人気作家が「バイブルだ」と言っていた本。どんなんだろ?と思って、買ってみた。
寝る前に読んでいたので、読了するのに時間がかかったが…面白かった flair

文章講座の講師として目にした沢山の具体例を挙げての解説も分かりやすかったし。


◎小説の文章は楽譜、読書は演奏だ。楽譜が同じでも、演奏者によって違ってくる。

◎優れたノンフィクションを書く秘訣は「十調べて一書く」こと。何を選び何を削るかで話は違ってくるので…フィクションがあると言える(削るフィクション)。小説は、「作るフィクション」。

◎「手記」の方法は「筆者がどう感じ、どう思ったか」を記す。「小説」の方法は「読者にどう感じさせ、どう思わせるか」を目指すもの。

◎小説の書き手は、貧乏劇団の座長。ぎりぎり必要最低限度の人物しか登場させないという心構えが必要。

◎登場人物を魅力的にするには、「魅力的だ」などと書いて「わからせる」のではなく、感じさせる。

◎長所ばかりの人物は、魅力的ではない。短所も、ある場合には魅力的になる。

◎読者は、必然性と一回性にリアリティーを覚える。俳句の要諦は「日常の中の一回性」

◎「情報」機能をメインとする文章…「散文」、「感覚」機能をメインとする文章…「詩」

◎「観念が思想に悪いように、予定は芸術に悪い」・・・初めの予定に固執すると、人物に不自然なものになる場合がある。作者は作品の奴隷。

◎主観的に貴重なものが、そのまま客観的に貴重とは限らない。作者からの距離を伸ばす…客観化。読者からの距離を縮める…普遍化。

◎小説を書く時はいつも、読者の同心円のいちばん外側の赤の他人に向かって書くという心構えで。

『なつみはなんにでもなれる』

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ヨシタケシンスケ/作・絵、PHP研究所(2016年12月)

前から気になっていた絵本を、迷った末に・・・購入。
結果、良かったわー。毎ページ、ゲラゲラ happy01

内容は、ジェスチャーで問う「「コレ なーんだ?」
めんどくさそうに付き合うお母さんに、大笑い。全然当たらないの。
最後に…なつみちゃんが寝落ちするところが、また可愛い
lovely

※私も、1つしか、分からなかった。発想が貧困なのかな…coldsweats01

絵本『憲法くん』

4月2日(日) sun

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孫の子守を頼まれましたが、午前中は夫がソフトボールへ、午後は私が新宿へと、分担。
友達を誘っての松元ヒロさんのソロライブは、今日が千秋楽。
帰りに入口の豪華なお花を小分けにして置いてあったので、いただいてきました。
今回も満席で、ヒロさんは森友学園や映画「標的の島」「この世界の片隅に」などを熱演。拍手と笑いの2時間でした shine

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作:松元ヒロ 絵:武田美穂(講談社、2016年12月15日)

ヒロさんが「ロビーで売っています!」と宣伝していた絵本を買いました。サイン入り flair

ご存じ、定番ネタ「憲法くん」を絵本にしたもの。「憲」の字マークの赤いマントを着けています happy01
絵の力って、大きいな~。

◎みなさんは、憲法とは、国の力を制限するための、「国民から国への命令書」だということを、知っていますか?・・・など、関心のない人に確認したいことを絵の力を助けに、分かりやすく書いてあります wink

『蜜蜂と遠雷』

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恩田 陸 著(2016/9/23)

活動仲間がフェイスブックにあげていたので、借りて読んだ。
国際ピアノコンクールに出場する個性的な男女4人と審査員の男女2人(元夫婦)、+友人のエピソードと演奏を予選から本選まで描く、500ページ!
年度末と新年度を控えて色々やることがあって・・・少しずつ読んで、読了!面白かったーshine 音楽が感じられる描写が見事だ。

notes しみじみ感じたのは・・・音楽の神様に愛された天才はひと握りしかいなくて、プロのコンサートピアニストって、そういう人がなるんだと。
スコアを弾ける、人前であがらないで、ミスしないで弾けるけど練習がうんと必要、技術が卓越した上手い演奏家、そういう人はいっぱいいて、プロを目指す。でも、それだけじゃ、天才には太刀打ちできないんよね。

『家族幻想~「ひきこもり」から問う~』

Photo 男女共同参画センターで借りて読んだ。

杉山 春 著、筑摩書房 (2016/1/6) 筑摩書房 (2016/1/6)
【内容】現在、「ひきこもり」と呼ばれる人々の数は、およそ70万人。親や社会の価値観でみずからを束縛した彼らを取材したもの。
筆者自身も家族と深い葛藤を抱えている。
◎ひきこもりは、「自傷行為」。そうすることで、かろうじて生き延びることができる、その人なりの逃げ道。
◎ひきこもる人たちを追い詰めているのは、その人を縛る内面化された価値観。その価値観を作るのは、時代の常識であり、それぞれの家庭が引き継いてきた価値観でもある。
◎さらに、いじめを体験するなど、自分が学校という共同体に受け入れられないという体験を重ねれば、自分を変形させなければ社会には受け入れられないと実感して育つ。自分自身の本音を隠し、時にはそのことに気付かないまま、マイナスな自分を人に見せない。
◎ひきこもりからの回復は、「存在論的安心の確保」であり、生きることへの覚悟、生きることや働くことの意味を手にすること。
◎孤立した家族の中で、多くの子どもたちが親独自の価値観に縛られて、社会に強い怯えを抱えている。
◎消費税が25%のデンマークでは、20歳を過ぎて自立ができなかったら、国家が面倒を見るという。「これからは、あなたの人生です」ということ(日本の見えないイエ制度では、親が責任を負う)
◎当事者へのインタビュー「母親が家庭の中で幸福ではないと感じていた。母親は舅姑との確執を抱き、父親は家族に話しかけない・・・大人に自分の気持ちを聞いてもらった経験がない。」「家族の中で、楽しいこと、悲しいことを分かち合った経験がない」

『世界の果てのこどもたち』

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中脇 初枝  著、講談社、2015/6/18

出た当時に書評を読んで、すぐに買いたかったけれど…結構厚い本でお値段もそれなりで。値段が下がるをしばらく待ち、半値くらいで。読みだすと引き込まれて、2回に分けて読了。

【内容】戦時中、高知県の寒村から満洲に入植してきた珠子。言葉も通じない場所での新しい生活に馴染んでいく中、彼女は朝鮮人の美子、日本からちょっと「見学」しにきた茉莉と出会う。お互いが何人なのかも知らなかった幼い3人は、ある事件を機に友情で結ばれる。

終戦が訪れ、珠子は満州で誘拐されて売られた末に残留孤児となり、恵まれた家庭で育った茉莉は孤児に、そして美子は両親と日本で暮らすことになる。
日本の敗戦や中国の文革に朝鮮戦争。3人は飢えたり虐待されたり人種差別にあったりと過酷な人生を送るが、日中国交を機に、再開を果たす。

戦時中の満洲で出会った3人の女の子の暮らしぶりが並行して描かれながら、3人の再会、そしてその後のことまで、現代史を反芻しているよう。

「うちのおとうさんは戦死して靖国神社にまつられて、神様になっている。だから、国からお金がもらえる。空襲で死んだあんたのおとうさんは、犬死だ」
これは、ある孤児が、孤児院で仲間の戦災孤児を罵った言葉。不幸な境遇にある者が、自分よりも不幸な人(身体に障がいまで負っている)をいじめるとは…。成育歴に同情したくなる。
そして、靖国神社とは、こういう場所なのだということ。

『愛を言い訳にする人たち~DV加害者700人の告白』

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山口 のり子 著、梨の木舎 (2016/03)

著者は、「アウェア」代表。女男平等の社会を目指して40年、日本及び海外で活動している。2002年に「アウェア」(aware:きづく)を開設してDV加害者向け教育プログラムを始める。2003年に「デートDV」という言葉を日本で初めて使って本を出版し、若者向け防止教育に取り組む。

*暴力は愛情ではなく、犯罪。親にたたかれた経験は子どもに悪影響を与える。親はたたくたびに子どもに「暴力はOK」と教えているようなもの。子どもは「親がたたくのは教育・しつけだから問題ではない」と思いこまされる。

*母親が虐待されている家庭で育っている男性は、加害者になる確率がそうでない男性の3倍。子どもは親が「する」ようにする。

*精神的虐待は、被害者が気づきにくく、ほかの被害者の似たような体験談を聞いてはじめて気付人もいる。

*取材にきた記者が「話を聞いて、私も被害者だと気付いた」ということも。なので、まず、DVについての本を読んでもらう。

*男性記者やカメラマンが取材後、「自分もしているかも」「自分が育った家でおきていたことがDVだった」ということも。取材して報道する立場の人は、DVを自分のこととしてしっかりと学んでから報道してほしい。

*DV被害者が、DVについて知識の乏しい調停員や弁護士から2次被害を受けた体験談が載っている。弁護士には、「なんでこんなになるまで放っておいたのか、あなたも悪いなどと責めないでほしい」「被害者は考える力、判断力、行動力などを奪われているのだから」と。

*主に女性がDV被害に遭うのは、女性が差別される男性優位社会構造の中で人々がジェンダーバイアスをもって暮らしているから。DVは個人的な問題ではなく、多くの人たちの間で起きている社会的・政治的なこと。「女性への暴力・虐待」であり、女性への人権侵害」

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