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「フランクル『夜と霧』への旅」

Photo 河原理子 著、朝日文庫、2017/4/7

『夜と霧』(原題:一心理学者の強制収容所体験)は、1946年、ウィーンで出版された。
およそ40の言語で一千万部以上出版されているが、最初に1955年にアルゼンチン(スペイン語)で、56年に日本で、そして59年にアメリカで英語版が出て世界に広がった。

ユダヤ人が多く住んでいない日本で、なぜ二番目に翻訳版が出たのか?
それは、1953年から西ドイツに留学していた霜山徳爾(最初の翻訳者)が、偶然、本屋で見つけたことに端を発する。
彼は深い感銘を受け、ウィーンにフランクルを訪ね、帰国後に付き合いのある出版社に持ち込んだのだ。

日本で発売二か月で十二版、ベストセラーになる。
ナチスの強制収容所について知らせるために、写真と解説を加えて売られたのは、他の各国版同様、国内事情によるものだ。

フランクルは、実は母国で、特にユダヤ人から非難もされた。
「親衛隊の中にも善をなした人がいたし、収容所の中で暴力をふるったユダヤ人もいた」「個人の品格による」「悪人が善人になることも可能だ」と、集団としてのナチスを弾劾しなかったからだ。
※ナチスを悪者にして終わらせるのではなく、ホロコーストは他の国でも起こりえるという警鐘でもあろう。

そういった様々な事情やフランクルの行動、彼に教えを受けた日本人、越えがたい苦しみを抱えながら、フランクルの言葉を生きる支えとする人々と彼の人生をたどり、「それでも人生にイエスと言う」思想について、詳しく書いてある。

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