« バンドの危機 | トップページ | 映画『GIrl Rising』 »

『ルポ 保健室』

Photo
~子どもの貧困・虐待・性のリアル~
秋山千佳 著、朝日新書(2016/8/10)

活動仲間に貸してもらって読んだ。購読している週刊誌の書評でも推薦されていおり、読むべき価値のあるものだと推薦したい。

【内容】虐待の家で育った少女、貧困・虐待・スクールカースト・ドラッグ、性。 子どもたちが抱える問題の最先端が現れる「保健室」と、 そこで彼らを支えて奮闘する 「養護教諭」の活動に密着したルポルタージュ。

格差社会が広がり、生活に追われている家庭の子育て力が落ちた分、子ども達が家庭やクラスで追いつめられ、これまでになく、保健室がその受け皿となっている。生徒数が多い場合を除き、養護教諭は学校にたった一人。新卒でも、そこで孤独に仕事を始めなければならない。研修は、本人の自己努力のみ。

面前DVや性虐待、ネグレクト、親の精神疾患、LGBT、ネットのトラブルなど、生徒が抱える問題が増え、持ち込む悩みの範囲は広がる一方だ。
なのに、それらを受け止める養護教諭は研修の機会も保障されないまま、大勢の生徒が助けを求めているのを「感知」して受け止め、アドバイスをしたり親と接触するなどの行動が、個人の感性や経験・人間性に委ねられているという「危うさ」に驚愕させられた wobbly

著者は、元朝日新聞勤務。取材記事の連載が東日本大震災と重なり、その後、うつ病で退社。フリーのノンフィクションライターとして2015年に取材を再開。その4年の間に、保健室には男子が増え、貧困・虐待の問題も深刻化し、それが本書に記させている。

養護教諭の力量に現場が左右され、養護教諭の異動や退職により、多くの生徒が学校を離れていかざるを得ない事例の理不尽さに胸が詰まる。養護教諭とのパイプ役として、スクールソーシャルワーカーの配置が全国に必要だと強く感じた。
また、養護教諭が退職後に地域で「まちかど保健室」を開いて、現職の養護教諭や元教え子の相談に応じたり、コーディネートをしている白澤さんの活動は、感銘を受けた confident

« バンドの危機 | トップページ | 映画『GIrl Rising』 »

」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1178763/68561727

この記事へのトラックバック一覧です: 『ルポ 保健室』:

« バンドの危機 | トップページ | 映画『GIrl Rising』 »

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ