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『ルポ 生殖ビジネス』

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世界で「出産」はどう商品化されているか (朝日選書)
日比野由利 著 (2015/6/10)

代理母先進地のインド、タイ、ベトナムの現地で代理母、依頼者、仲介者、医師にインタビュー調査をし、代理出産の現状を知らせるもの。ここでは様々な問題点がしめされていて、そのうちのいくつかをメモ。

*タイは、医療ツーリズム発祥の地と言われている。医療技術とサービスの高さは有名で、生殖ビジネスでは、男女の産み分けを目的とした着床前診断も提供されている。
子どもの性別を親の好みに合わせて選択することは、性比や人工構成歪みをもたらすため、多くの国で禁止されている。そのため、男児選好の強いインドや中国・ベトナムから多くの顧客がやってくる。

*世界中から代理出産サービスの顧客を集めていたインドやタイでは、市場の急激な膨張に対応する法律の策定や徹底が後追いとない、外国人依頼者が関わる様々なトラブルやスキャンダルが起きた。

*タイで起きた有名な事件・・・2014年8月、代理出産を依頼したオーストラリアのカップルが、双子の代理出産子のうち、ダウン症の男児の引き取りを拒否した。
*また、その直後、日本人男性が様々な人種の女性の卵子と自らの精子を体外受精し、タイ人代理母に次々と委嘱して十数人の子どもを得ていたというもの(犯罪性は認められなかった)。
この2件は同じクリニックで、独身者や同性愛者も含め、料金を支払える依頼者全てに対応していた。この事件後、「無許可で体外受精を行っていた」として、廃業に追い込まれた。
*これらの事件を受けて、タイでは、2015年2月に商業的代理出産を禁止する法律が成立し、タイ人と婚姻関係がある場合を除いて外国人が代理出産を依頼することができなくなった。
インドでは、今、代理出産の依頼者を国内の不妊カップルに限定する法案が審議されているそうだ。

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