『民主主義ってなんだ?』
9月23日(水)
河出書房新社 (2015/9/18)
作家で明治学院大学国際学部教授の高橋源一郎とSEALD’sの中心的なメンバー、奥田・牛田・芝田さんの3人が、2012年夏に発足したTAZ、その後のSASPL、そしてSEALD’sの活動、民主主義・立憲主義などを語り合う。
*高橋教授は、奥田さんの入試面接をしたって!。学校教育に洗脳されていない、野性的な子だったと。その生い立ちは、かなり特殊。中学から家を出て暮らしているという。
2012年に「言語表現法」という授業を奥田さんがとったこと、2013年にデモについて相談しに行ったエピソードも紹介されている。
「憲法」や「民主主義」など、政治に使われる言葉と向き合い、「自分の言葉」で話すこと。去る者を決して責めず、自分の行動で示すこと。
上のカバー写真、下の表紙写真(TAKE BACK DEMOCRACY 民主主義を取り戻す)は、SEALD’sのメンバーによる
*「我々は」ではなく、「俺らは」と話す。SEALD’sは、「個人として話す場」をつくっている ⇒高橋:僕が政治運動をしていた時、まずかったのは個人の言葉がなかったこと。
*周囲の人を勧誘しない。集会に来た人に「入りたい人!」って呼びかけて、話してLINEを交換する。活動を始めた頃のドタバタも面白い
*高橋:SEALD’sでは女子も話すのがいい。高橋が活動を始めた高校時代、女子はスピーチをしなかった。この男性中心の社会で、女子の方が厳しい視線に晒される(誹謗中傷が多い)。
*民主主義は欠陥だらけ。ちょっとつつくと、独裁制や衆愚政治に変わったりする
*古代ギリシャで始まったデモクラシーは、デモス(=民衆)+クラトス(=政治体制)(ギリシャ語)。英語では、people's power
*バイト代をつぎ込んで活動を始めたエピソードも面白い。やっぱり、身銭を切らないと始められないんだよね
*牛田さんは、バイトのある日は集会を休む。お金が続かないと活動もできないから。彼の話すアメリカインディアンの「大地は未来の子孫から借りたもの」という考え・・・なるほどね 「民主主義と立憲主義は、自由と拘束。その循環こそが、本質」と、語る。
*奥田さんは、平和学を勉強したくて、明学大の国際政治学部に入った。9カ月の海外放浪経験あり。「民主主義は、他者と生きる共生の能力」
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