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『ストーカー病―歪んだ妄想の暴走は止まらない―』

7月27日(日) sun rain

2福井 裕輝 著、 光文社 (2014/1/18)

地域の男女共同参画センターで借りて読んだ。
 「ストーカー病」とは、著者による造語で、ストーカー特有のゆがんだ考え方や行動を指す。

医療少年院や国立精神・神経医療研究センターなどで1,000人以上の犯罪加害者の治療を行ってきた著者は、「加害者をなくさない限り、被害者をなくすことができない」と確信。三鷹市の女子高生ストーカー事件など、実際の事件を例にあげての叙述は、説得力がある。

*ストーカー加害者には共通点がある。揺るぎなき被害者意識、激しい思い込み、愛憎の入り混じった執拗さ、飛躍した衝動性・・・一つの病気として一括りにするのが適切だ(まえがき)

*ストーカー行為は、警察の警告で8割収まる(あとの2割は、止めさせられない(16㌻)

*病が癒えない限り、ふたたび同じ行為を繰り返す・・・(24㌻)

*ストーカーを単なる悪人として切り捨て、刑罰を科しても、根本解決にはつながらない・・・ストーカーという現象をひとつの病理としてとらえ、適切な治療を行うことこそが、新たな被害者を生まないための、もっとも有効な手段である(25㌻)

*彼らは相手の心情を読み取れず、自分の感情の整理が非常に苦手・・・高次な脳機能障害と思われる(39㌻)

*ストーカーは4つに分類される。「執着型」「一方型」「求愛型」「破壊型」(41㌻)

*ストーカー行為を断ち切るためには、
◎自分は被害者であるという自覚をもち、以下のことを相手に伝える。
◎愛情も好意もない ◎交際するつもりはない ◎電話やメール、つきまといなどは迷惑であり、恐怖である  ◎ただちに一切の行為をやめてほしい(78㌻)

*野口英世はストーカーだった。好きな女性に5年間も執拗につきまとい続けた(84㌻) wobbly

*著者は、実はADHD(注意欠陥多動性障害)。医師になって、気づいたという。この障害を持つ人は、子どもの頃の記憶が乏しく、自分が好きな科目を勝手に勉強していた(100㌻)

diamond 被害者になりやすいタイプは、「相手の話につきあってしまう」「相手が悪いのに自分が謝ってしまう」「決断力が弱い」「気落ちしている人を見過ごせない」など、一般的にいうイイ人。

diamond 著者が研修医時代、患者に「感情転移」されてストーカー被害にあった体験談が、生々しい。また、父親に性的虐待を受けて解離性同一性障害(多重人格)を起こす少女の治療についての部分が、読んでいてかなり辛かった。

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