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映画『7つの贈り物』(原題: Seven Pounds)

2月11日(月祝) cloud sun

72夜中にスカパーで見た。 ウィル・スミスがプロデューサーにも名を連ねている作品。 謎解きをしていくうちにグイグイ引き込まれて、すっかり湯冷めしてしまった despair 衝撃的な内容でかなり重いので、自分の中で整理・消化するために、書いておく。

監督:ガブリエレ・ムッチーノ、脚本:グラント・ニーポート
出演:ウィル・スミス、ロザリオ・ドーソン、ウディ・ハレルソン、バリー・ペッパー、2008年、アメリカ、123分

【内容】 主人公トーマスは、婚約者を乗せた車で事故を起こし、彼女と その巻き添えになった対抗車の乗客、計 7人の命が失われた。
優秀で順風満帆だった彼の人生は一転、最愛の女性を失った喪失感と罪悪感に苛まれ、それ以来、安らかに眠ることもできない。
人生に絶望した彼が出した結論は・・・7人に贈りものをすること。 映画では、その3人目からを彼が自分の目で一人ひとり確かめて決めていく経緯が描かれる。 (最初の2人は、彼の死後、彼から生前に片肺を贈られた弟が話すことで、明らかになる)

◆ 7という数字とくれば、キリスト教。 タイトルは、『ベニスの商人』 に出てくる、1ポンド=心臓の重さ=命、つまり7人の「生」 ということらしい。
恋人のDVに苦しむシングルマザーを逃がして 海辺にある自宅を譲るあたりで、「もう、ここに戻る気はない」 という彼の決意は分かるし、邦題に 「贈りもの」 とあるので、この後の贈り物とは何かが薄々分かっていくのだが、提供する相手を(適合するかどうかも含めて)調べるのを手伝わされて 最後の手続きを頼まれた親友は、そりゃ辛い、同情する weep

◇ 7人のうちの1人、心臓病で移植を待つ女性と恋をし、でも、二人でこれから生きることはできない。 彼女には、彼の心臓が必要だったから。「7つの贈りもの」 とは・・・彼の「心臓・肺・肝臓・腎臓・骨髄・目・財産」。 心臓は、死によってしか提供できない。

◆ 交通事故の加害者だからといって、皆がこんなことはできない。 この作品は、これが美談だと言っているのではないだろう。 絶望して生きていることが辛すぎる彼が選んだ 彼にとっての人生の意味が、これなのだと思った。 こうすることでしか自分に折り合いがつかないのなら、他人がとやかく言えることではないだろう。
彼の死後、心臓を贈られたエミリーが 眼球を贈られたピアニストを訪ね、その目を見て涙を流すシーンで、彼は7人の中で、臓器として且つ大切な記憶として生きているのだと納得できた。

ただ、もし私が彼の肉親なら・・・自助グループに入ること、そして、生きていてこそできるボランティアの道を勧める。 頭脳明晰な彼が寿命が尽きるまでにできる活動で救われる人生も、たくさんあるだろうから。

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