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『 字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ 』

7月24日(土) sun

Photo_2太田直子 著、光文社 (2007/2/16)

劇場用映画の字幕翻訳家の苦労話、裏話。 業界の状況が分かって、大変面白かった。 自虐的なユーモア溢れる文章 も、素晴らしい good

副音声付きの韓国ドラマ を 「 吹き替え 」 で見ている ( 集中しない ながら見 ) と、吹き替えと字幕が かなり違うと感じていたが、この本を読んで、納得した flair 一般的な観客が無理なく読める 「 1秒 4文字 」 という 制約の中、前後の台詞まで巻き込んだ 要約・意訳に苦労されているのだと。

地名や人名、歴史的事件など、一般の日本人の理解力に合わせた省略や置き換えの判断、はたまた、「 泣かせる感動もの 」 を狙う 売らんかな商法 で、台本に無い台詞 を 無理やり日本語で付け足させる 配給会社の要求 ( スクリーンに字幕担当として 自分の名前が出るのだから、かなりの屈辱 ) など、日頃の苦労が具体的に書かれている。

eye 最近は、教養のスタンダードレベルが下がり、字幕もそれに連動させざるを得ない状況、そして、内容の 「 読めない 」 担当者から、台本にない 説明的な字幕の追加を強要されることもあると、嘆く ( やたら説明的な TV番組の影響だろうか )。 それは、当然、想像力や余韻を楽しむ観客にとっては、不評となる weep

で、後日発売する DVDでは、解説文を付けた上で、元原に近い訳に差し替えることもあるそうな confident

eye あと、各国映画は、その道の専門家が夫々やっているのかと思っていたが、著者は、専門の ロシア語 ばかりでなく、英語やドイツ語、イタリア語、スペイン語、中国語、韓国語 などは日常的に、たまに アラビア語、ヘブライ語、トルコ語、インドネシア語、マレー語、タミール語、タイ語、ベンガル語、モンゴル語 ・・・、と、何でも やるのだと sign02 翻訳と字幕の隔たりが大きい=字幕経験のない研究者が いきなり字幕を作れない。 それ程の 「 職人技 」 だということらしい ( 多くは、日本在住の各国人に 完成した字幕を確認してもらう )。

もちろん、英語訳の台本があってのことだが、キーワードになりそうな言葉を辞書をひき倒して 確認する必要が、どうしても生じる。 薄利多売を望めない書籍は、専門書扱いで 高額なものだが、それら全ての辞書を揃え、作品に必要な知識を得るために 歴史や地理を 片っ端から学ぶ姿から、「 字幕屋 」 という 仕事の特殊性を 深く感じた shine

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